ピロリ菌とは、胃粘膜表面に生息する螺旋状の細菌のこと。50代以上の約7〜8割が感染している可能性が高いとされており、5歳までの幼少期に感染することが多いといわれています。ピロリ菌は主に井戸水や土壌に生息し、経口感染によって菌を摂取してしまうケースが多く、幼少期に感染すると除菌しない限り、ほぼ生涯にわたって胃の中に住みつくと考えられています。
そうしたさまざまな疾患を回避するためには、ピロリ菌の除菌療法があります。
日本人が発症しやすいとされる胃がんのリスクの一つが「ピロリ菌」です。正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ」。
ピロリ菌は、胃粘膜に感染することでそこから炎症を起こし胃炎へと発展します。さらに炎症が続くと、萎縮性胃炎や消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)などの病気を引き起こし、胃がんのリスクも高まります。
胃癌は死亡数第3位(男性第2位、女性第5位)と報告されており、日本では胃癌の多くがピロリ菌感染によるものです。
ピロリ菌に関連する疾患の治療および予防のため、ピロリ菌感染者のすべてに除菌療法を受けることが強く勧められています。
ピロリ菌の検査法には、主に「尿素呼気試験」「PCR法」「便中抗原検査」「抗体測定」「ウレアーゼ試験」「その他の検査法」という方法があります。
尿素を含んだ検査薬を内服し、服用前後の呼気に含まれる二酸化炭素量を比較します。その数値によってピロリ菌の有無を検査することができます。結果説明まで約1時間で終了します。
胃カメラの際に胃液を採取し、ピロリ菌のRNAを検出する方法です。
ピロリ菌感染の有無だけでなく、除菌薬に対する感受性を同時検査する事が可能です。
ピロリ菌に感染すると血液中にピロリ菌に対する抗体(lgG抗体)が産生されます。
血液や尿を調べてピロリ菌に対する抗体の有無を計測することができます。ただし、除菌後、しばらくはlgG抗体抗体価は下がりません。
手技が簡便な上、一切の薬剤投与を必要としないため極めて安全な検査方法です。
リアルタイムの感染状態を把握でき、除菌判定にも応用できる方法です。
ピロリ菌は尿素からアンモニアを産生するウレアーゼ活性という特性を持っています。
「ウレアーゼ試験」は、この性質を利用してピロリ菌の有無を検査する方法です。
しかし、ウレアーゼ活性を持つ他の菌が存在すると、検査結果が偽陽性となる可能性があります。
その他の検査方法としては、「培養法」「組織検査」「フェノールレッド法」などがあり、それぞれ異なる手法でピロリ菌の有無を確認します。
ピロリ菌の除菌には、2種類の抗生物質と胃酸分泌抑制剤を1日2回、朝と夕に7日間服用します。その後、8週間後に除菌が成功したかどうかを判定します。
指示された薬は、確実に服用することで高い確率で除菌が期待できます。万が一、除菌に失敗した場合は、二次除菌薬を内服し、8週間後判定します。
二次除菌にも失敗した場合には、当院では3次除菌を行う事が可能ですが、その場合は自費診療になります。
除菌期間中は、原則としてアルコールとタバコは禁止となります。
「尿素呼気試験」「抗体測定」「便中抗原検査」「PCR法」「ウレアーゼ試験」「その他の検査法」といった方法でピロリ菌検査を行います。
検査の結果陽性の場合は除菌治療へと進みます。
2種類の抗生物質と胃酸分泌抑制剤を1日2回、朝と夕に7日間服用し、8週間様子を見ます。
8週間後に除菌判定を行い、陰性になれば除菌成功です。
万が一、除菌に失敗した場合は、2次除菌としてSTEP:02、STEP:03を再度行ないます。
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