腹痛は、誰しもが日常的に経験することが多い症状です。特に大きな疾患がなくても起こることがあります。しかし、緊急性の高い腹痛も存在し、迅速な受診が必要な場合もあります。腹痛が発生した際には、その痛みを見守るだけで大丈夫な場合と、直ちに受診が必要な場合の違いを理解することで、適切な対応が可能です。
腹痛の原因は多岐にわたり、一時的なものから重篤な病気の初期症状まで様々です。現代では、ストレスや自律神経の乱れによる腹痛が増えていますが、胃や十二指腸、大腸などの消化器疾患が原因の可能性もあります。症状が改善しない場合や、いつもと異なる違和感を感じた場合は、早めに当院で受診することが重要です。
腹部超音波検査では、腹部に超音波を当てて、腹痛の原因となり得る疾患の有無を調べます。この検査を通じて、肝臓、膵臓、胆のうなどの臓器を詳細に観察することができます。胃や腸、さらに婦人科系の異常の有無も観察することができます。
腹痛の原因として炎症が疑われる場合や、胆道・膵臓などの異常が疑われる場合には血液検査を行います。
上腹部の痛みがある場合には、胃カメラ検査を実施し、食道、胃、十二指腸の粘膜を直接観察します。必要に応じて、組織検査やピロリ菌の検査も行います。
腹痛の原因として、慢性炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)や大腸がんなどの腫瘍性疾患の疑いがある場合、これらの疾患の有無を確認するために検査を行います。
X線検査では腸管内のガスや便貯留の状態などを確認し、腹痛の原因を調べます。